ベトナムの二胡

代休まとめ取りでベトナムに1週間行ってきました。
 
しばらくはベトナムネタです。
 
 
 
ホーチミンからメコンデルタツアーに参加したときのこと。
 
ミトーあたりまで行くと、メコン川の川幅は4kmにもなり、
島(中洲)がありますが、その一つを訪れた時に、民族楽器の演奏、歌を披露してくれました。
 
ギターのような楽器(5弦)、バンジョーのような琵琶のような楽器(二弦)がありましたが、
一番目を弾いたのは、二胡でした。
 
ダン・ホー(またはドン・ホー)というそうです。
 
一見すると、大変に琴筒が小さく、中国二胡の1/4位の容積しかない。
千斤の位置は、竿の真ん中位でかなり低く感じる。
 
皮はニシキヘビのようです。
あとは、楽器の値段次第だと思うけど、ナイロン弦でした。
 
演奏中、ニシキヘビの首巻き撮影会が始まり、
みんなそちらに意識が行っている中、私だけが楽器に興味津々。
 
おじさんが帰ろうとするのを呼び止めて、貸してくれ、さわらせてくれ
とせがんでみました。
 
 
ドレミファソ~で指感触を確かめてみると、あっさりと二胡の要領で行けます。
 
恥をかかない程度に簡単に弾けるところで、「夕焼け小焼け」を一曲。
心配そうに見ていたおじさんも、隣の人と「コイツ、知ってるな」っぽく驚いて
顔を見合わせている。
 
最後には、「You Good!」と言ってくれて、してやったり。
 
音はいうと、かなり軽い音。
音色に魅せられるという程ではなかったのだけど、頭の中を歴史が巡り始めた。
 
二胡は、「胡」が示すように、ペルシャ(西域)からの影響と言われているけど、
琴筒に張るニシキヘビはベトナム地方でないと手に入らないはず。
西域から伝わった楽器に、ニシキヘビを張ろうなんてことは多分、思いつくはずもなく、
ベトナム地方でも何かしらニシキヘビの皮を使った楽器があって
それが二胡と融合したのかも。
 
二胡の原型ができたのは唐代と言われ、その頃のベトナム地域は中国に
面従腹背(表面上は中国に従うも内心は反抗している)の関係が続いていたよう
だけれど、政治・軍事を超えて文化は伝播したのかな。
 
なんて考えてみると楽しいね。