1999.9 タイ・マレーシア(7)

ナコンシータマラートへ (1999/9/10) 
 
8時には宿を出る。ミスタードーナッツがあったので、ここで朝食をとった。
小さめのドーナツで中身が違うだけで一品しかない。
赤、緑、黄、紫、毒々しい色をしたジャムが入っているだけのドーナッツです。
チョコとかカスタードとかなんにもありません。コーヒーもお代わりできません。
ポイントためてグッズももらえません。タバコも吸えません。
 
アメリカの学生が数人いてしばらくして出ていったが、一人が戻ってきた。
タバコを忘れていかなかったと聞いているようだが、店員さんはオドオド。
ネイティブに戸惑っているようだった。
 
店員に僕のタバコを見せてあげると分かったらしく、無いということで学生は出ていった。
僕を見て、ニコッと笑った。(微笑みの国だ)
 
30分ほどで僕も駅に向かった。切符を買い、時間とプラットホームを確認した。
9:00 NO.3(昨日聞いたのと違うじゃん)
 
ホームで待つ。ハエがブンブン飛んでいる。
どうして唐揚げやパイナップル、バナナにつかず、僕にだけまとわりつくんだろう。
ちゃんとシャワー浴びてるのに。
9時になる。列車は来ない。1時間が経過した頃、同じ列車を待つインド系の女の子2人
と目が合った。(旅行者ではない)
英語が分からないようなので言葉の会話にならないが、目と表情だけで心の会話はできる。
彼女らも参っていたようだ。彼女らがおやつの青いマンゴのようなもの一切くれた。 
青臭くて酸っぱい。甘辛い砂糖をつけるがいまいち好きではない。
分かっていても毎回口にしている。

 
一人の女の子に目がいった。違う、女の子がはいていたズボンにである。
ズボンの横に縦のデザインが入っている。
”ということがありますので ということがありますので ということがありますので”
ひらがなで書いてある。文章になっていないが、タイからすれば日本語はおもしろい
デザインなのでしょう。日本人からみたタイ語がおもしろいように。
 
1時間50分遅れて列車が到着した。
それから4時間、快晴かと思えば突然スコールが来て、おまけに窓が閉まらなくて
反対側の席に移動したり、暇つぶしには良かった。
雨に洗われた、木々の緑、花の赤、駅舎の壁の白、屋根のオレンジ、熱帯色はまぶしい。
 
ナコンシータマラートに到着。
地球の歩き方」には簡単な地図が載っているだけで、銀行も宿も特に情報はない。
宿を探してから銀行に行くか、銀行を探してから宿を探すか。あったもん勝ち。
 
駅のそばには旅社がいくつかあったがピンとこない。
15分程歩いたろうか。京華銀行発見。とにかく両替しよう。
一気に3万円替えた。この後、飛行機でバンコクに行こうと思っていたので。
(列車でバンコクいったら13時間かかるらしい)
3万円は約1万バーツ。(メチャ金持ちです)
1000B札ばっかりだったのでこまかくしてくれとお願いした。
 
宿が見つからない。たむろっている人に聞いて、言われた方に行ってみた。 
いいホテルがあった。(旅社とかゲストハウスとかでなく、ホ! テ! ル!)
一泊750B(2200円)高いので、図々しくももう少し安いところ知らないか聞いてみた。
向かいのホテルが385Bだという。看板に書いてあったが、ホテルとは思わなかった。
早速行ってみると、これが緑に囲まれたいいところなんです。
部屋をみるとこれまたすばらしい。即チェックイン。

 
フロントでバンコク行きのチケットを予約できないか聞いてみた。
明日の時刻を教えてくれ、電話をしてくれた。
そのまま予約してくれるのかと思っていたら、いきなり電話を渡された。
えっ、僕が言うの? 英語? えっ、えっ、とおたおたしてしまった。
度胸を決めて電話を変わった。
 
とりあえず予約するとチケットをとりにオフィスに来いと言う。
場所がわかんねーんだよ、探すのが面倒なので、空港で直接買うことにしてもらった。
電話を切った後にオフィスの場所を聞いたら、200mくらいのとこだった。
 
部屋に入って、シャワーを浴びる。(ぬるいけど湯が出る。この旅お初のお湯)
この部屋にはクーラーも入っている。(今回お初のクーラー付き)
テレビも冷蔵庫もある。(みんなお初!)
ダブルベットで、2つの枕の上には赤紫の可憐な花が(すごい豪華!)
まあ、枕は一つでいいんですけど・・・
SINGHA(シンハ)ビールのミネラルウオーター2本はただで飲める。
(キリンとか、アサヒとか、うちのビールはこの水使ってますよ、ってメーカのラベルを
 全面に押し出した水があったらいいなと思った。きっと分からないだろうけど、
 きき水やったりして)
 
ホテルが気に入ったので、もう1泊しようと思い、飛行機の予定を変えてもらいに
オフィスに向かった。やっぱり近かった。
12日発のチケットを購入した。1800B(5300円位)。
 
散策で道に沿ってひたすら歩いた。
途中、古い城壁があり、そこで一服していると、エックスと名乗る学生が声をかけてきた。
この町はどうか?とか日本はどうか?とかいろいろ聞いてきた。
こういうのは終いには日本に行くから世話をしてくれだの、家に来いだの面倒なことを
行って来るのがオチだから適当にあしらった。
雲行きが怪しくなったので、ソンテウで駅まで帰ることにした。
 
ソンテウはピックアップワゴンで、適当に手を挙げると止まってくれる。
降りたいときにブザーをならすと適当に止まってくれる。
ここまでは便利だが、実はどこを通るのか分からないので怖くて乗れない乗り物です。
ただ、この町はほとんど一本道なのでたぶん駅に向かうだろうと思い、手を挙げた。
乗り込む前に、一応駅に行くのか、いくらなのか、と英語で聞いてみた。
分かったのか分からないのか、きっと通じていないだろうと思いながら乗り込んだ。
 
ソンテウはお父さんが運転手、お母さんが会計というのが一般的。
独り者は二役やっているようである。(当たり前)
 
少し走ると、何ともまあきれいな女性が乗ってきた。
助手席からこの外国人何言ってるのか聞いてくれと言われたらしく、どこに行くのか尋ねてきた。
"Where do you go?"
"I want to go to station."
"?"
"Rail Station!"
"?"
"Airplane , Car , Bus , Rail , Railstation"(連想ゲームのつもり、アクションつき)
"?" "Spell?"
”えす てぃ えい てぃ あい おー えぬ スティション”
”・・・・ オー ステション!”
やっと分かってくれた。そして駅のそばに来た。そしたら彼女も一緒に降りてくれた。
5Bのうち、4Bを渡し、1Bを探してもたもたしていると代わりに払ってくれた。
うれしいやらはずかしいやら、とにかくお礼を言い、二言、三言会話して別れた。
きれいな人なのでたいそう名残惜しゅうございました。
 
駅前の屋台で食事をする。果物も食べた。
マッサージを受けようと思い、バイクタクシーのおじさんにマッサー、マッサーと
聞いてみた。これがまた通じない。
肩を揉むまねをしながらマッサー、マッサージ、トラディショナルといろんなことを言った。
肩を揉むまねをしたのがいけなかったかもしれない。
タイ式マッサージには肩もみはほとんどないからだ。習慣とは恐ろしいものよ。
何とか理解してもらえて、マッサージ店に乗せていってくれた。思い切り遠回りして。
実はホテルから100m位のところにマッサージ店がいっぱいあった。
2時間で200B。(クーラー効きすぎで寒かった)
コンビニで朝食を買ってホテルに戻った。
 
シャワーを浴びると左足の親指に痛みがあった。
上がってしばらくすると和らいだので歩きすぎたからだろうと思い、寝た。