1999.9 タイ・マレーシア(10)

地獄のバンコク (1999/9/13) 
ゲストハウスは東急デパートのすぐ近くにあり、この界隈は、土産から日用雑貨まで
すべてそろう便利なところである。
 
昨晩は蕁麻疹のかゆみが止まらず、夜中に何度か起きてしまうほど辛い状態であった。
それでも、我慢して朝食をとり、東急の隣のマーブンクロンショッピングセンター
にあるWatoson’sに行った。
クロレラはなかったが、Kyo-Greenという緑の粉末にクロレラも入っていたので、これを
買い、あと気休めに万金油というタイガーバームみたいなものとタケダのハイシーLの
輸出ものを買って部屋に戻った。
 
粉末2袋とハイシーを飲み、万金油をたっぷりつけてお休み。
 
14時頃に起き、気晴らしに土産でも買おうと外にでた。
外に出て3分するともすぐに後悔に変わった。
そよ風が肌を撫でて行くだけで異常なまでのかゆみが走る。
靴がすれて、足の甲の両側もひどい。たまらず部屋に戻った。
 
あまりの異常なかゆみにとても尋常とは思えないことを考えてしまった。
「脚を切ってしまいたい・・・。
でも今切ったら痒みだけが残って、かく脚がないからよけいに苦しんだろうな」と。
気が狂いそうだった。ナイフの存在が頭をかすめた。
あとで痛いことも知っているから馬鹿な考えはすぐに消えた。
 
自分の体は一体どうなってしまったんだろう。ものすごく不安だった。
この状態が帰国するまで続いたら国際線の機内で発狂するのではないかとも思った。
とにかくこの日は補助栄養剤を飲んで休むしかなかった。
 
不思議な感覚を覚えた。
テレビをつけっぱなしで寝ていたが、眠りに入る瞬間の一番気持ちいい状態
(アルファ波たっぷりの状態)にテレビから聞こえるタイ語が日本語同時通訳に聞こえた。
あれっ、と思って意識が戻るとタイ語にしか聞こえない。
そしてまた眠りに引き込まれる瞬間に日本語の響きを感じる。
気のせいだったかもしれないが、人間の潜在能力とか、ひらめきはこういう瞬間にある
のだということをあらためて感じた。